ウチのマンションの下について、ばいばいってなったとき。
…なんか、めっちゃ、ぐわーってなって。
だって、だって。こんなに好きやなぁって思えたこと、はじめてやってんもん。
多分はじめて、ちゃんとした恋やった。
…もうええや。
せっかく好きになれたんやから、このまま自分の中で消してまうの、もったいない。
「すきです」
気が付いたら、志波くんをひきとめてそう言うてた。
彼女おるんは知ってるけど、でも、伝えたくて、ごめん、でも。
…何を言うたか全然覚えてない。
けど志波くんは、最後まで聞いてくれて。
黙って、聞いてくれて。
「ありがとう。めっちゃ嬉しい」
って。
なんか、めっちゃ。…めっちゃ切ない顔で、笑った。
てっきり気まずくなるんかなって思ってたけど、告白してからのがもっと仲良くなった。
ウチもふっきれたのもあったんか、前より緊張せんと話せるようになって。
CDの貸し借りしたり、フツーにお好み焼き食べに行ったり。