勢い良くお湯につかって。
…力抜いて、体伸ばしたときやった。
───がっちゃん。
「ん……な…っ、」
…いきなり、な。
いきなりお風呂のドアが開いて、いっちゃんの顔がぬーって出てきてん。
お湯が氷になったみたいに、びっくりしてそのまま固まる。
1回ドアがしまって。
バサバサ脱衣所で脱ぎ捨てる音がして、でもってウチはまだ固まっとって…そしたらドアがまた開いて。
タオル1枚も身にまとわんいっちゃんがざっばーんて。
…ウチのつかっとる浴槽に、入って来た。
「……い………っ、」
「あ〜……つかれたぁ〜」
「なななななんで入ってくるんいっちゃん!?」
…そんでいつの間に帰ってきててんいっちゃん…!!
あわあわするウチとは逆に、まったーり。
のんびりした笑顔を見せるいっちゃん。
「ええやん?最近一緒に入って無かったし」
「………っ、」
口をパクパク、顔にどんどん熱がのぼって。
ずざーって浴槽の隅っこに寄ると、ダンゴ虫みたいに。
体操座りの体勢になってちっちゃくなった。