…いっちゃんって、将来親バカになりそうやなぁ。
たかいたかーいとかしとるん、めっちゃ想像できる。
「いっちゃん、男の子と女の子どっちが欲しいん?」
運ばれてきたドリアを一口、すくって口元に運びながら聞いたら。
「絶っ対、おとこ!!」
…って、いっちゃんの即答が返って来た。
「なんで?」
「男やったらなぁ、一緒にキャッチボールとかできるやん!!少年野球とか入ってほしいねんけどな〜。あ、でも無理に俺がやらせるんやなくて!自分から野球やりたいってゆうてきてほしい!!ほんでなぁ……」
いっちゃんがめっちゃ目ぇキラキラさせて語るから、笑ってむせそうになってしもた。
「それに…たぶんな。」
「うん?」
「女の子やったら…俺、結婚式絶対泣くもん。」
「ぶは…っ!!あはは、もーいっちゃん…っ!!」
笑かさんといてよ。
ドリア食べられへんやんか。
…でもちょっとわかる気ぃしてまうねんな。
いっちゃん、感動する映画とかでも泣かへん人なくせに。
ツボにはまってずっと笑てたら、いっちゃんがだんだんスネた顔になって。
「…そんな笑うことないやんけ」