「うぉ!!アヤちんこれ新刊出たん!?」
「え〜っ!見たい見たい読みたいっ!!」
アヤちんちにつくなり、さっそく漫画の棚を漁るさっぺとまみん。
アヤちんは髪の毛の先をくるくる、指先で遊ばせながら、わざと気取った声を出す。
「べつにええけどぉ〜?好きなだけ読め、庶民たち」
「誰やねん」
─久しぶりや、この空気。
アヤちん、さっぺ、まみん、ウチの4人で、ほんまに久しぶりに集まった。
みんな卒論のゼミがばっちり別れてしもたから、大学行ってもほとんど会うことなかってん。
…しかし、変わらん。
さっぺはさっそく転がって漫画読んでるし、まみんはお菓子の袋ばりばり裂いてるし、アヤちんはジャージに着替えとるし。
早業やな。
この女子会っていうよりもオヤジ会ってかんじなとこ。
全然変わってない。
そんでテーブルには、買いこんだお菓子の山。
新作のあまーいのと、チーかま。あたりめ。
いつも通りの、しょっぱいおつまみ。
みんなマンガかお菓子片手に床でごろごろしながら、最近の近況報告。