「着いたぞ」

いつみても、でかくて綺麗な家じゃなくて城。

松川城に住む松川嬢……ぶくくっ。

あ、シャレです、はい。

「松川って、デザイナーの娘だよな?確か…CANとかゆー」

CAN?CANってあの大人気ブランドの?フリフリフワフワの?ベリーキュートチックの?

「あぁ」

真田さんも相づちうつってことは……マジなんだ。

「ゆ、由良ってお金持ちなのは知ってたけど、CANの娘だったの?」

「ああ、松川さんのな。CANの娘ではねぇけど」

すごいすごいすげぇ!

だからこんな豪華なわけだ。

「お待たせ。さ、海に行くわよ!」

て言いながら、すばらしい外車様に乗る由良。

「行くぞ」

私、完璧場違い。

「あ!あさちゃん!久しぶり」

なぜか千年くんもいる。

雷斗がいるんだから当たり前か。

「4人?」

「おう」

美男2人と美女1人、ブス1人で更に場違いになった。