7月後半、毎日食っちゃあ寝、食っちゃあ寝、というだらしない生活を過ごしていた私。


そんなある日の朝ご飯を食べてた時……

♪〜♪〜……

「あっ電話」

だれだよぉ?

[着信:松川由良]

こいつかよ。

「もすもす」

私は、口に食パンを含んで電話にでた。

由良のために、食事を一時中止とかヤダからね〜。

失礼とか気にしな〜い。

「つくづく下品な女ね」

あなたは、つくづくムカつく女ですよ。

「まっいいけど!今日、海いこうよ!」

はひ?

海って、あのしょっぱい?わかめが生えてる?ビリビリクラゲがいる?ビーチバレーする、あの海?

「いこ!」

「こないだパフェ契約結んだから……アイス契約!ハーゲンダッツ!」

「おーけい。じゃ、後で」

後で?おいおいおい。

我はどうすれば?

私の格好は……パジャマ。

パジャマですよ?あの、寝るときの。NHKの脱げるかな?のパジャマだよ?

………着替えなければ。


……――数十分後

ふぅ……なんとか、間に合ったけど、思ったよりも来るのが遅い。

とゆーか、私の家くるの?


ピーンポーン

タイミングのいいこと。

「はぁい……家間違えてますよ。サヨウナラ」

私が見たのは、幻覚だ。そう、絶対幻覚。

「間違えてねぇけど?俺、桜野真麻ってやつの家に来たかったからさ」

この男……といっては失礼か、一応彼氏だから。あ、一応も失礼か。何気彼氏だから。あ、何気も失礼か……ってめんどくさくなってきた。

「お前の世界はどうでもいいから。俺、暑くて日射病になりそー」

だったら家帰れよ。

てか、棒読みだし。

なんて、言えない私が情けない。

「なんで雷斗がきてんの?今日私、由良と海いくの」

「あぁ、知ってるし」

「だからデートとか無理」

…………。

あれ、何か言葉間違えた?

「ぷっ、デートって……くくっ……。俺も一緒なんすけど、海」

はぁぁぁぁぁ?