「由良様。真麻様。こちらへどうぞ」

連れてこられたのは、可愛いらしいお庭。

ヨーロッパ風のテーブルと椅子の周りには、色とりどりの綺麗な花が咲いている。

私も、由良みたいな環境で育ちたかったな……。

「真麻、コレ飲んだら食堂にいくわよ」

「了解!」


テンション上がってきた!

昔から花が大好きな私には、とてもいい風景だからね。

「由良が羨ましいなぁ」

「どこがよ。ろくに自由も与えてくれないわ。小さいころから勉強勉強勉強!ま、おかげで鶯譌に入れたんだけど!」

「へ……へぇ〜。けど、羨ましいよ。いろいろ」

「納得いかないわ」

そりゃあ、そうだよ。由良だもん。自分の意見オンリーだし。

「とにかくいいの!じゃ、いただきます」

「どうぞ」

私は、澄んだ色のイイ匂いのする飲み物を飲んだ。

「………おいしい」

「そ、よかった」

やばい!こんなに素晴らしいもの、二度と飲めないわ!

貴重に飲むべし。