そして今に至る。

「小学生じゃあるまいし、バトンの練習とか……」

そう、私達はグランドにいる。しかも昼休憩に。

「暁ー!お前1番になんねぇと許さねぇからなぁ!!」

「俺らの分もトップとってこい!」

な〜んて、苦情をうけている暁くん。

ま、当たり前だよね。真面目に走ったのに、いくら走りたくなかった男子でも、走ってないやつを代表にあげられちゃあ腹立つよね……。

でも、その男子とは反対に……

「きゃああ!暁くん頑張ってぇっ!」

という奇声をあげる女子がいる。

まさに、男子VS女子だな。
「暁、俺はお前に賭けたんだ!しっかり頼んだぞ!」

しっかりしろよ、アリもん。

「ゆっちゃん!あさちゃん!頑張ろうね!」

きゅんきゅんずっきゅーんな爽やかな笑顔をこちらに向けた千年くん。

「うん!頑張ろ!」

「……うん」

やる気満々の私と反対に、やる気サゲサゲの由良ちん。

眠いのだろう。

大丈夫かなぁ……うちのクラス。