「分かった。でも、学校は転校しよう」
転校かぁ……。
たくさんの思い出が詰まった学校。
「そうだね…」
仕方のないこと。
どうしても苦笑いになる。
「嫌か?」
嬉しいか嫌か……、どっちかというと嫌。
でも離れるってのも私の運命なんだろう。
「ごめんな」
なんで謝るの?
私の所為でしょ。
私の為を思って……、そこまでしてくれるんでしょう?
「謝るのは私の方だよ……。ごめんね…」
あーあ!自分が馬鹿みたい。
いや、馬鹿なんだけどね。
本当は……、みんなと笑って卒業したかったよ。
これは叶わぬ“夢”で終わる。
卒業……。
だんだん私は夢を失っていく。
願いを失ってく。
我が儘だけが募っていく。
ごめんね、みんな。