『じゃー帰るかっ!』
『おー、なら空真は麻美ちゃんと面会時間ギリギリまでいろよ。俺らは真麻ちゃん送るついでに倉庫でも行ってる』
『あぁ、すまねぇな』
『全然構わねぇよ!新婚さんはイチャイチャしねーとダメだろ!』
『涼太の言うとおりだ!真麻ちゃんはこの時間だからな。あ、でも家で1人は危なくねぇか?』
『あー、そうだな。珍しく達也がいいとこ気がついたな』
『珍しくねぇよ』
『はっ、どうだか』
『ああん?』
『そこ、やめなよ。じゃあ、倉庫行く組と空真が帰ってくるまで真麻ちゃんをみとく組で分かれるよ。さすがに倉庫はいかなきゃ誰も解散しないからな』
『さすが蹴人!』
『あぁ、頼んだ』
『いつもごめんね…』
『なぁに!謝るこたぁねーよ!俺らの総長様の奥様だからな!しかも、こんな美人と話せるだけで幸せってもんよ!』
『ふふっ、お口がうまいこと』
『いや、涼太の言うとおりだぜ?もー麻美ちゃん!今から離婚して俺と……『ふざけるのも大概にしろ』
『いっでー!だから手加減しろっつってんだろ!』
『あー、したつもり』
『できてねぇよ!』
『ママとパパはびょういんにのこるの?』
『うん、真麻ごめんね』
『ううん!いいよ!じゃあ、あたしおりこうしとくね!』
『ふふっ、いい子いい子』
『えへへー』
家族、仲間。
それさえ私は失った……。