『空真ー!』

あれ……

『お、悪い悪い』

『しゅーとさーん!』

間に合った……?

『チッ……蘭王の迎えか!』

『っつーことで、愛娘の前で喧嘩したくねぇわけよ。用があんなら倉庫までこいよ。歓迎してやるぜ?』

そういって小さい私を抱き上げて車に乗った。

『間一髪だな』

『ははっ、こんなことになるとは思ってなくてな』

『この子が空真の娘?!かーわーいーいー!』

『初めまして、真麻ちゃん』

『お、女……』

『おいおい、女でも子供だぞ?んなびびってんな』

『なんだぁ?俺の娘嫌がんのかぁ?』

『でたー!親バカ!ギャハハッ!』

ここも…

『可愛いだろ?可愛すぎんだろ?』

『空真が親バカになるとか思ってなかったぜ』

『俺思ってたー!』

『っしゃー!俺の勝ち〜!さぁさぁ、俺に野口様をよこしなさい』

『くそー!おい空真!親バカになんなよ!』

『は?!俺の所為?!』

『いや、違う。よくぞ親バカになってくれました』

温かい。