「桜野さん?!どうかしましたか?!」
あっ、きた!
「お母さんがっ、お母さんが過呼吸になってるんです!」
助けて!お母さんをタスケテ…。
昔からずっと育ててくれたお母さん。
たった1人しかいない“お母さん”という存在。
どんなときも笑って、元気で。
私をたくさん愛してくれた。
大好きなお母さん。
お願いだから……私のためにシナナイデ……。
やっぱり雷斗とは一緒にいられない。
お母さんも雷斗も大切。
だけど……お母さんには私しかいない。
雷斗には、みんないるでしょ?
ごめんなさい。
大好き。すごく大好きだけど……、もう限界。
ずっと苦しむお母さんを見てると……心が痛いの。
私は……雷斗から離れることを決心した。
許してください。
私の我が儘を……。