「ごめん……!ごめんね…!」

何度も何度も謝るけど、謝りきれない。

100回言っても、足りないくらい。

「もう俺から離れないって誓うなら許す」

なんでこんなに優しいの?

私は雷斗を傷つけたんだよ?

『俺から離れないって誓うなら許す』なんて……

「当たり前じゃん!」

「ばーか」

そう。その笑顔が大好きなの。

見れた……。また見せてくれた……。

それだけで十分。

“ブオンブオン”

あ……、まさか翔?

「真麻っ!……やっと見つけ……た」

やっぱり翔だ。

雷斗の方に目がいってから、だんだん声が小さくなっていく。

「お前、あのときの……」

雷斗も翔の存在に気づいたみたい。

すると、翔はバイクから降りてこっちにきた。

何するの?とか思いきや、

“ドスッ”

「……かはっ」

「し……翔!あんた何やってんのよ!」

翔が雷斗の腹を蹴った。

「手加減してる。真麻は黙ってて」

口調は変わらないが、音声は変わっている。

てか、手加減してないと思う……。

「何すんだよ!」

立ち上がり、翔の肩を握る。

苦しそう……。

「何って、お前バカ?好きな女1人守れねぇー男が偉そうにしてんじゃねーよ」

そう言い残して、またバイクでいっちゃった。