調べた結果によると、ひまわり幼稚園は、案外近かった。

「ここだよね?」

「うん!ありがとう!」

輝かしいPrettyスマイルをみせてくれるしほちゃん。

「いえいえ。あれ?そこにいる人、ママじゃない?」

幼稚園の近くで、誰かを探してる様子の女の人。

しほちゃんは、私の指先をたどってみると、パアッと顔つきが明るくなり、

「ママ〜」

とかけっていった。

すると、ママさんはしほちゃんに気づき、抱きついた。

よかった。あたってたみたい。

?なんか話してる様子。

えっ!こっちにきてるよ。

「すみません!ありがとうございます」

「いえ!全然です!」

大変だったけど、しほちゃん可愛いかったし。

「何か礼ができたらいいんですが…」

「礼?!そんなのいりませんよ」

「でも、そんなわけには…」

いいお母さんだ。

しほちゃんはというと、私の方を見てニコニコしてる。

やばい。可愛いすぎでしょ?お人形さんですって!

「しほちゃんと話せたし、楽しかったんで。十分ですよ」

礼は、しほちゃんの笑顔でいいもん。

「本当にありがとうございました」

深々と頭を下げるしほちゃんママ。

「では、学校いきますんで」

そういうと、

「学校?!もう始まってるでしょ?!」

「えっ、まぁ……」

しほちゃんママはひらめいた!みたいな顔をして、

「私の家、すぐそこなの。車で送らせてもらえないかしら?」

車でぇ?!それは有難いし、ぜひお願いしたいが、ここは遠慮をしなくては……。

「構いませんよ」

「でも、その制服、鶯譌学園でしょ?!あの優秀な!」

制服でわかるんだーって感心したけど、そういえば名札してたなと思った。

「そうですが、車呼ぶんでいいですよ」

鶯譌はお金持ちの人が通うっていうイメージをもっている人が多いから。

あー、本当は歩きだよー。

「そんなのダメよ!いいわ、乗って乗って!」

「えっ?あっ」

強制かよ。

けど、いい気分だ。

「しほ!いってらっしゃい」

「うん!お姉ちゃんバイバイ」

ノーバイバイ!