“カチャ…カチャ…”
「ふわぁぁー」
皿のぶつかりあう音で、欠伸をしながら起きた。
「起きたか?」
キッチンの方に、柄にあわず皿洗いをしている雷斗が目についた。
皿を割ってる感じがなく、びっくりしたけど器用なんだと思い、そこはスルーしといた。
「なんで皿洗いしてんの?」
そこは、聞いてみる。
「なんでって、皿がよごれたから」
真顔で答える雷斗。
「いやいや、それを聞きたくて質問したんじゃないんだよ。いきなり柄にも合わないことしてるからねぇ、これまたびっくりしたわけよ」
オバサン風に話してしまった私。
どうか、そこは突っ込んでほしい。
が、雷斗は私に背を向け皿洗いを続行した。
え?スルーっすか?
もういいし。
私はキッチンに行き、雷斗を素通りして、冷蔵庫に入ってるミネラルウォーターを一気のみした。
「ぷはー!」
「親父みてぇ」
「なっ!」
そこは、突っ込んでいらん!
親父って、ピッチピチの16歳じゃー!
暁氏を扱うには、高度な技が必要らしい。