プロローグ 少女3人少年1人

此処は、両親がいない子が住む場所「lounge(らうんじ)」。
赤い屋根の2階建ての家で、見た目は結構おしゃれな感じだ。
庭にはチューリップやパンジーなど、いろいろな植物が植えてある。

此処には現在、3人の少女と1人の少年がいる。
皆両親は居ないのだが――いや、だからこそだろうか。
4人ともいろいろな事情がありながら、楽しく暮らしている。

「おーい、3人ともー!朝ご飯出来てるぞー!」

今回の朝ごはん作りの担当は、茶色く短い髪に、赤い瞳をしたこの少年らしい。

少年の名は志方征洋(しかたせいよう)。
現在高校2年生。
両親は幼い頃に事故で亡くなったらしい。
だが、そんなことは苦にはしていないらしく、まさに人生を楽しんでいる感じだ。

「・・・私、もう起きてる」
「うおお、おはよう清香」

何時の間にリビングに来たのだろう。
一人の少女がすでに椅子に座っていた。

この黒髪長髪で紫色の瞳をみた少女の名は、延藤清香(えんどうさやか)。
何処か不思議な感じがする、まさにミステリアスな少女だ。
両親は幼い頃に離婚、一時期は父親とすんでいたらしいが、父親が彼女を育てられずに、この家の前に彼女を置いて行ったらしい。
ちなみに彼女は、征洋と同い年で同じ学校、そして同じクラスである。

「清香、今日暇か?4人で一緒に遊びに行こうと思ってるんだけど。」
「・・・・・・暇。」
「そっか。あとはあと2人が暇かどうかだなー。」

-そんなことを話していた、その時だった。

「いいいいいよっしゃああああ!!ラスボス撃破あああああああああ!!」

そんなことを叫びながら、1人の少女が走ってきた。