顔を両手で覆う。



前から思ってたけど…慶が私を呼ぶ時・・他の人が私の名前を呼ぶ雰囲気と違う違和感を感じていた。


わかりやすく言えば


みんなは『SaRA』

そして、慶は『彩良』




慶は…ちゃんと私の名前を呼んでくれている気がする。

ちゃんと‥私と向き合ってくれている…そんな気がする・・・

でもそれはきっと…私が慶を好きだから・・

だからそんな気がするだけ…






「…彩良、見て」

「・・・」


涙を拭きながら目を開けると、目の前には携帯を持つ慶の手があった。




携帯…?



「…なに??」


ズズっと鼻をすすりながら言う私。





「今日買った。お前と俺の♪」

「え!?私にも?」


「うん」


慶は私に、ホワイトの携帯を渡した。




嬉しい……けど


「…なんで携帯?」