不意をつくように、慶が私にキスをした。



「・・・ンン」


そのキスは段々深くなっていく…




頭がふわふわしてくる……


日頃の嫌なこと、

仕事の疲れ、

自分が歌姫であることすら


忘れてしまうキス・・・



そんなキスができるのは、この世で慶だけと思う…




「―――っ!」


すると…さりげなく慶の手が私の太ももに触れた。



それだけで、体はビクンッと反応してしまう。





待って待って…!

もしかして……私たちこのまま・・・














「…おやすみ」

「え…」


慶はそう言って、私を抱きしめながら寝てしまった。




な、なんだ…

寝ちゃった・・・