慶と手をつなぎ、駐車場からマンションまで少しある距離を歩く。


私の履いているヒールのカツカツ…という音が響いている。





「まだ夜は冷えるね…」

「まあな。もう春なのにな…」


ギュッと手を握り返す慶。



それだけでドキドキしてしまう…





「……ん?」

「え……?」


すると、急に立ち止まる慶。



「…どうしたの?」

「……いや・・」


慶は、やけに真剣な顔をしている。



……どうしたんだろう?

なにかあるの?




「彩良」

「え?」


「ちょっとこっち…」


私に手招きをする慶。

耳打ちでもするような…そんな仕草をしている。




・・・何?


私は慶に言われるがまま、慶に近づいた……その時・・




「―――!」


いきなり慶にキスされる私。

しかも、最初からかなり激しく濃厚なヤツ!