あんなふうに…今初めて会った人が、私のことを知ってくれている・・・

それだけで私は嬉しい。


テレビという非現実的世界が、現実の世界になるっていうか・・・

…なんかうまく言えないけど。



頭の片隅でぼーっとそんなことを考えていたら、あっけなくパーティーは幕を閉じた。










数日後。



♪♪♪♪〜

♪♪♪♪


今日はツアーのリハーサル。

事務所が借りているスタジオを貸し切り、朝から晩までリハーサル。


ツアーまであと1ヶ月を切った私たちは、今の時期は本番まで気持ちを一つにする期間。



今はちょうど休憩中…

慶と健二と私(紅はダンスのレッスン中)は、楽屋でコーヒーを飲んでいた。


※(私はカフェオレ)←






「……平和だなぁ〜」


健二が女性週刊誌を読みながら、ボソッとつぶやいた。



「お前だけだろ…」


ギターの弦を調節しながら、ボソッと突っ込みをいれる慶。