私は握りしめた慶の手の下に、そっと手を差し伸べる。



「…ん。」

「――!」


慶は、私の手のひらに何かを乗せた。

そっと、手のひらを開くと……



「……貝殻!?」

「そう…」


手のひらには、薄ピンクの小さくてかわいい貝殻が!



「どうしたのコレ?」

「…この間海に行った時、拾ってお前にあげるの忘れてた」

「そうだったんだ…ありがとうっ♪」



超嬉しい!!

初めて慶からプレゼント(?)もらっちゃった♪
まぁ、プレゼントってゆうのかわからないけど(汗)プレゼントでいいや!





「じゃあ、行くね!」

「うん。気をつけてな…」


私は貝殻を握りしめ、慶に手を振り玄関を出た。


貝殻をにやつきながらエレベーターまで歩くと、紅がしゃがみこんで携帯をいじっていた。





「あ…紅!電話終わった?」