リビングへ向かうと、健二が菜箸を持ち、土鍋に野菜や肉を入れている。



「今日お鍋〜?」


健二に近寄る私と紅。




「そう!男2人で鍋つーのも寂しいからお前ら呼んだの♪」

「なるほどね〜♪あ!私やるよ〜」


紅が健二から菜箸を奪う。



「んじゃよろしく!俺はタバコ吸ってこよ♪」


健二は立ち上がり、キッチンの乾燥機の下でタバコを吸い出した。隣には慶も一緒になってタバコを吸っている…




私は目の前でお鍋がぐつぐつと煮える音を聞きながら、部屋中をキョロキョロと見る。


部屋の中は殺風景…

リビングにはテレビとガラステーブルと、空気清浄機と…アンプがあるだけ。


でも、逆にそれがオシャレな感じがする・・



慶…ますますかっこいいな。






「SaRA」



すると、お鍋を任された紅が私に小声で話しかける。