『結人へ。


  いつも素直になれなくてごめんね。

  昨日も“大キライ”なんていっちゃったけど

  嘘です。

  恥ずかしくていえてないけど

  結人が大好きだよ。

  ちょっと失敗しちゃったけど
  
  よかったら食べてね。

 

                       梨穂』 
  




「はっ…はは…」

乾いた笑い声がのどの奥からでてくる。

なんだ…梨穂、ちゃんと俺のこと好きじゃん…。


…バカだよ、俺。


冷たく接して、梨穂と距離が開いちゃって。


まだ、間に合うかな…



俺はその場に前島を残して、梨穂を追いかけた。