あっという間にテスト前日。


この日も輝好は神音の元を訪れていた。


「何か思い出したか?」


輝好は遊園地の日以来、ほぼ毎日ここへ通っている。


お馴染みの台詞に輝好は飽き飽きしていた。


いつも神音の返事は「何も」


だが今日は違った。


「あのネックレスは絶対私持ってた!」


確信的な答えが返ってきたことに輝好はことの進展を感じた。


この間訪れたときに秋覇の姉について話しておいた。


神音は少しがっかりした様子だったが、すぐに元気を取り戻した。


「そういえば、明日テストでしょ?大丈夫なの?」


「あぁ、問題ない」


涼しい顔で答える輝好は余裕がある。


まぁ、言葉だけではないのだが。