ちなみに1学期の期末テストは凛23位、西園寺2位と差は歴然である。


1位はもちろん輝好。


ということで、凛は輝好に勉強を教えてもらうべく鷹須賀家にお邪魔していた。


「実力まで1週間だ。本気で勝つ気なら「絶対勝つ！！！！」


凛熱い眼差しに輝好は口の端が上がった。


「あぁ、頼むぞ。・・・だが西園寺との差は大きい」


凛は現実を突きつけられ、眉尻を下げた。


「輝好～。どうすればいい？」


「高得点を取ろうと思うなら、細部にわたって覚える必要がある。努力だな」


自分の頬と叩き、気合を入れた凛はノートに向かった。


「でも何で俺が体育館裏にいると分かったんだ？」


「あぁ、それなら西沢が教えてくれたんだ」


凛は赤マーカーでマークしながら答えた。


西沢といえば、体育祭のときに輝好に借り物競争出場を頼みに来た奴だが、そのとき以来たいして口をきいたことがなかった。


「多分あいつは俺らの味方だぜ」


輝好は多少の疑問を感じつつ、自分もノートを開いた。