数十分の出来事だったが、何時間にも感じられた。


神流はショックが大きかったらしく、光のもとに出た今も顔色が冴えない。


「大丈夫か?」


ベンチに神流を座らせた輝好は買ってきた飲み物を渡した。


「あれってさ・・・ホラー映画のパクリだよね?」


頭の中を整理した神流はようやく口を開いた。


「日本を震撼させた映画だからな・・・。影響力が大きいと考えたんだろう。映画を見たことある人間は有り得ないと分かっていてもその先を想像してしまう。」


輝好はつらつら言葉を並べた。


「最後のところのお化けは機械ではなく人だった」


「うん。腕掴まれたときは心臓飛び出るかと思った」


神流は5分前を思い出し身震いした。