「何ココ・・・」


神流は輝好の服の裾を掴んだ。





バタン!!!





輝好が開けた壁が勢いよく閉まった。


映画でよくあるシチュエーションだ。


目が慣れなくて何も見えない。


ここに入るまで、鬱陶しいぐらい流れていた不気味なBGMや叫び声などが全く聞こえない。


無音だ。





ピリリリリッ





いきなり携帯がなった。


2人のどちらの物でもない。


入り口でロウソクと共にそれぞれ渡された偽者の携帯が鳴っている。


音はすぐに止んだ。