結局、神流の遅刻はジュース1本で解決した。


2人はパスポートを購入し、まず初めに定番のジェットコースターを目指した。


日曜日ということもあり、待ち時間60分という長蛇の列に並んだ。


「何で遅刻したんだ?」


一応気になった輝好は待ち時間を利用し、遅刻の理由を神流に尋ねた。


「服選んでたら時間忘れてて・・・」


羞恥心からか神流の顔が赤く染まる。


「で、結局選ばれた服はそれか」


神流が着てきた服は半袖の上から薄い上着を羽織り、下は七分の白いズボンというカジュアルな格好だった。


「動きやすい方がいいかなって・・・」


神流は輝好の反応が気になった。


「遅刻した挙句にスカートやヒールを履いていたら間違いなく軽蔑していたな」


軽く微笑した輝好に神流は安堵した。





まさに神流は「恋する乙女」だった