「よっ!輝好!!久しぶり。」


片腕が首に回され、右を向くと輝好の肩には人の顎が乗せられていた。


輝好は溜息をつくと、回されていた腕を解き口を開いた。


「といっても3週間ぶりぐらいだろう。」


輝好の目に映ったのは、漆黒の髪とは対照の眩しい笑顔を併せもつ、幼馴染の高月 凛(たかつき りん)だった。


身長は輝好と並べばだいぶ低いが、高校男児としては平均ぐらいのものはあった。


凛はぷぅと頬を膨らませた。


「つれないなぁ~」


二人は幼馴染だった。


凛は物心つく前から行動を共にしてきた輝好のことをよく理解していた。


ふと凛の頭の中に昔の輝好が蘇る。





昔は・・・・・そう、太陽みたいにキラキラしていて、いつでも笑顔だった





「あんなこと」さえなければきっと今も・・・