高校生活初日、休み時間になっては秋覇は二人のいる1-7へ入り浸っていた。


時は昼休み、楽園のような学校なのに教室で飯を食うなど勿体無い!と主張する凛により、昼食は外で食べる事にした。


中庭に出て青空の下、それぞれ持参の弁当を取り出す。


「それじゃ、いっただきまーす!」


凛の掛け声で輝好は弁当を開けたが・・・・・・すぐに閉じた。


「購買へ行ってくる」


弁当を置き去りに、輝好は腰を上げ二人の元を離れた。


残された二人は顔を見合わせた。


「どうしたんだろうね?」


秋覇の問いかけに、考えるより見た方がいいと踏んだ凛は、そっと輝好の弁当を開けた。


「あぁー・・・。これは輝好の奴嫌がるわ」


凛は苦笑いを浮かべた。


秋覇も横から中身を覗き込んだ。


「あらら・・・」


そこには父親に渡すはずだったであろう、愛の篭りまくった愛妻弁当の姿があった。