間もなく父、健吾が姿を現した。


「お、何だ輝好。珍しく早起きじゃないか」


自分はいったどれだけ寝ぼすけだと思われているのか。


新聞を片手に椅子に座る父親は、至って普通のサラリーマン。


部長という高い地位に所属している割りに、年齢は若い。


輝好も椅子に座り、朝食をとり始めた。


皿の中には、パンと目玉焼き・ベーコンが綺麗にのせられていて、別の皿には色とりどりのサラダが入っていた。


十分でそれらを食べほし、自室へ戻った。


鞄の中身を整え、全ての身支度が完了し、時計見れば6時50分だった。


バス停で待ち合わせしていることを思い出し、そろそろ出ようと玄関で靴を履いた。


すると由里が慌しく輝好の元へ駆け寄ってきた。


嫌な予感がする。