秋覇の心を覗いた輝好は、凛に先程の出来事をメールで伝えた。


あの後、まるで電池が切れたように、いきなり熟睡した秋覇を健吾と二人で部屋へ運んだ。


辛そうな秋覇の寝顔が、輝好の頭から離れない。


明日、どんな言葉を秋覇にかけようかと考えながら、輝好も眠りについた。







「あー、頭痛い」


完璧な二日酔いに悩まされている秋覇が、リビングで頭を抱えた。


「・・・おはよう」


遅れて輝好が入ってきた。


今日は日曜日で、なにも急ぐ事はない。


由実と健吾は外出中で、この家には二人しか居ない。


「あ、おはよう」


変わらない秋覇に、輝好は幾分か安心した。


「二日酔いか?」


「うん」


頭痛薬を渡そうと、キッチンへ輝好は寝ぼけ眼で足を運んだ。


その姿を後ろから眺めていた秋覇はポツリと呟いた。





「ごめん」





「・・・何が?」


おおよその見当はつくが、あえて分からないふりをする。