ザァーー
雨がたくさん降っている。
雨の中私は走り続けた。
涙がどんどん溢れてくる。
私、好きなんだ。
來斗の事。
出会った時からもう好きになってたんだ…。
「來斗の馬鹿ぁ…。」
涙が止まらない。
こんな思いするならずっと勉強してた方がマシだった。
こんな辛いんだったら來斗と出会わなければ良かった。
辛いよ…。
胸が痛いよ…。
苦しいよ…。
「う、來斗~。」
「優珠華っ!!」
誰かが私を呼んでいる。
この声は何度も聞いた事のある声。
「來斗…。」
そう、私の愛しい人の声。
「優珠華っ!!」
來斗が私の所まで走って来た。
そして
ぎゅう…
私を強く抱きしめてくれた。
「優珠華、ごめん。本当にごめん。俺最低だ。」
「來斗の馬鹿ぁ!!私がどんなに傷ついたと思ってんの!?酷いよ…。酷すぎるよ…。」