「光樹、里奈ちゃん。ちょっと呼び出されたから、事務所に行くね。」




「そっか……また連絡する。」




光樹は、残念そうに言った。




「じゃあね。里奈ちゃん。」




「あっ、はい……。」





また敬語になってるし……。





「コンサート、楽しみにしてるね!」






僕は、初めての甘い感覚に戸惑いながら、光樹の家をあとにした。