「……開けていいですか?」




「……うん。っていうか、敬語じゃなくていいよ?」




僕がそう言うと、里奈ちゃんは困ったように微笑んだ。



「ありがとう……。」




……かわいいなぁ。




「……えっ?これって。」



僕が里奈ちゃんにあげたのは、今度近くのドームである僕たちのコンサートの特別招待チケット。




「……もらっていいの?」



「うん!よかったら、コンサート観に来てほしいな。」




里奈ちゃんは本当に嬉しそうにしてた。




「光樹も一緒に来る?」




「あぁ。」




「えっ?光樹も行くの?」



「俺はいつも良介に手配してもらって、コンサートがある度に行ってるよ。」




「えぇ〜。『Cute Boys』のチケットってすごく取りにくいんだよ?ズルい〜。」




「仕方ないじゃん。今回は行けるんだから、それでチャラってことで。」




光樹と里奈ちゃんは、本当に仲が良さそう。



……少し妬けるな。