「ええっ!?嘘!?あの風戸くん!?」


玲花と愛梨はすでに興奮状態。


「よかったじゃん杏♪」


帆乃香も祝福してくれた。


「じゃあこの調子で、杏が正式に彼女になるのを待つだけだね♪!!」


ん…あれ…?


「愛梨、今…、彼女…って言った?」


「うん、言ったけど?」


ニヤニヤしてる愛梨。


やっぱり…。


「あたしはそんなこと全く想ってないっ!!風戸くんのこともよく分かってないのに…。」


「でもさ、玲花ずっと思ってたんだけど、杏、風戸くんが現れるたびに目がいっちゃってるよ?」


玲花の思いがけない言葉に、呆然とするあたし。



あたしが…

風戸くんを見てる…!?

そんなバカなっ!!



「ないないっ!!絶っ対見てないっ!!」


「じゃあどこを見てたの?」


え…?


そ、そう言われると…。


あたしどこを見てたの?


教室から風戸くんが見えて笑ったり、
廊下ですれ違って顔を真っ赤にした…。


それじゃあ…。


「あたしって…、ずっと風戸くんを見てたの…?」


「やーっと気付いたの!?」


「えっ!?帆乃香も気付いてたの!?」


「あったり前でしょ!!玲花と愛梨以上に一緒にいるんだよ!?嫌でも分かるよ。」


「バレバレ、だったよ♪」


「愛梨までー…。」


そんなにあたし…、分かりやすかったっけ…?