「……お母さん。」


「……ん…?」


「……ありがと。」


「……!?」


「京月杏でいさせてくれて……。」


「……!!」


「杏月大翔から見た京月杏は…、夢にまで見た理想の自分のかたまりだから……。」


「杏…。」


「その自分に反対しないでくれて…、嬉しかった……♪」


でもね、お母さん……。


あたしね……?


「あたし…、…っ//!!」


「…ん?」


「ううんっ//!!なんでもない//!!クッキーおいしかった//!!部屋戻るねっ//!!」


「あぁ…うん……?」


あたしは部屋に駆け込んだ。


あたし絶対今顔真っ赤だよー…//


だって…//


だってだって//!!


恥ずかしいんだもん…。


お母さん目の前に言えるわけないよー//!!




ちょっとだけ…。


ほんのちょっとだけ、"大翔"って名前を好きになったなんて……//