一通り話した。
その間莢乃は、何も言わなかった。
やっぱり大翔のこと言ったのは間違いだったかな……。
『………杏。』
「えっ!?……な、何…?」
『ははっ…キョドりすぎ。』
「……ごめん…。」
いきなりだったから心の準備できてなかったんだよー…。
あれ……?
でも今莢乃……。
普通にしゃべってくれたよね……?
『……肝心の大翔とはどうなの…?』
「……別れた。」
『……そっか…。』
「…うん……。」
『……あっ!!ヤバい!!今からピアノだった!!』
「えっ……莢乃…?」
『ごめん杏、切るね!!それじゃ!!』
「ちょっ…莢乃!?」
一方的に電話が切られたあと、また道に静けさが戻った…。