はぁー…と大翔からため息が漏れる。
……大翔はなんて言うかな……。
ずっと探してた人が目の前にいるんだもん…。
あっさり許してもらえないよ…。
……もう元には戻れない…。
「……俺さ、幼稚園からずっとからかわれてたんだよ。」
大翔の口からは、大翔の過去が話された…。
「女のくせに男みたいな名前と外見。しかもそいつの名前も大翔。"あいつと同じ名前してやんの"とか、"あいつと同じ名前で俺がかわいそう"だとか、たくさん罵られ、いらない同情までされた。」
「……。」
「小2で転校が決まって…、すげぇ嬉しかった。やっとあいつから離れられるって。」
「……。」
「……でもまたこっちに来ることになって、……決めたんだ。"もしまたあいつに会ったら、俺はあいつを一生恨みながら生きる"…ってな。」