「…風戸……?」


「うん…!!名前聞かれたの!!」


あたしと帆乃香と達也の3人で、いつも放課後帰っている。


あたしは昼の出来事を、達也にも話した。


なぜか達也、不機嫌になったんだけど…。


さっきまで機嫌良かったのに…。


「名前聞かれただけだろ?それだけで嬉しいのかよ?」


「だってあの風戸くんだよ!?みんながカッコいいって言ってる、あの風戸くんだよ!?」


「まあまあ。杏も落ち着いてよ…。」


「帆乃香ぁ…。」


「杏も達也も言い合わない!!…それより、あたし…、どっかで見た気がするんだよね、風戸くんのこと。」


腕を組んで考えこむ帆乃香。


「帆乃香も!?実は俺もなんだよ!!どっかでなー…。どこだったかな…。」


達也も考え始めた。


「え?高校でじゃないの?」


何も思い浮かばないあたし…。