女が振り返る。


「……風戸くん…。」


なんで俺の名前を…?


確か初対面だろ?


まぁとにかく…。


俺は布を女に渡した。


「ありがとう風戸くん♪」


「…なんで俺の名前知ってんの?」


どう考えても初対面だろ…。


「あ…えっと…、風の便り…?」


……。


…はぁ!?


何言ってんだこいつ…。


"風の便り"…?


俺が風戸だから…?


…まぁいい。


こいつ…、バカみてぇ♪


「プッ!!」


「…へ?」


こいつウケる♪!!


俺は思わず吹き出してしまった。