そうだったんだ…
でも、よかった。
もし、本当だったらどうしようかと思ってたし。
嘘だったんだ…
なんか、安心した。
「って言うか、お前なんでそんなこと知ってんの?立ち聞き?」
『うっ…。す、すいません…つい…』
「ま、いいけど。あ、そうだ。この企画の商品、知ってる?」
商品?って…素晴らしい商品のこと?
あたしは分からなくて、首を横に振った。
「…欲しい?商品」
そりゃあ…欲しいですよ。素晴らしいって言うくらいですからね。
そう思って、今度は首を縦に振った。
「…じゃ、やるよ」
そう言った先輩はどこか楽しそうで…ニヤっと怪しい笑みを漏らした。
"チュっ"
先輩はあたしに顔を近づけ、キスをしてきた。
『…////!?!?』
「…ど?素晴らしい商品は?」
す、素晴らしい商品って…先輩のキスー−−っ!?!?
一…後から聞いたことだけど、これは大地先輩があたしと亮先輩のために考えた企画で、最初からあたしに先輩を見つけるように仕組んでいたらしい。
…ありえない
でも、おかげで先輩と両想いになれたし、結果的にはよかったかな。
ずっと恋してた
あたしの想いが
君に届いた…
【君に届け】fin