千尋さんは、自分の事を話すばかりで僕の事は聞いてこない。

僕があんな態度を取ったからか、気を使ってくれているのか



千尋さんは、僕に自分の事を知って欲しいと言っていたけど、僕も千尋さんに僕の事を知って欲しい。




自分の事ほ話した事なんか無くて、どう話せばいいのか、どう切り出せばいいのか、何も分からないけど。


千尋さんはきっと、聞いてくれる。
待っててくれる。



僕は早く千尋さんに慣れたかった。








気付いたら、もう7時。

2時間も話し込んでいた。



ファミレスは段々混んできて、居座るわけにもいかないから、と車に戻った。




「さて、どこに行く?」



本当は5時に帰るつもりだったけど、もう少しだけ一緒に居たい。
千尋さんもそう思ってくれてたら、嬉しいなぁ。