いま、どんな顔をしてるのか、分かってるのかなぁ?
千尋さんは僕より年上のはずなのになんか子供っぽくて、僕の中の母性本能ってやつが動いた。
キスしたい…。
そんな衝動を抑えて抑えて、僕は話を切り出した。
「あのね?」
これ、と言って差し出した5万円。
「返す。受け散れない。僕なんかにこんな価値ないから。」
すると千尋さんはそれを受け散らずに答えた。
「君は俺が言った事、理解してくれてないみたいだね…。俺言ったよね?2回も。『僕なんか』って言うな、って。それに君には、値段なんて付けれないくらい大きな価値があるよ?お金に困ってるなら、俺は君を助けたいし支えになりたいって思う。軽々しく言ってるんじゃない。本当にそう思う。だから、君が苦しいなら、全部僕にぶつけて。思ってろ事話して?君が軽くなるなら、いつだって聞く。」