なんだか、すこしがっかりした。 少しでも優しくされたら、蔑まされる事が普通だった僕が困る。 普通が崩れてしまったら、僕は今の僕に耐えられなくなる。 なーんて。 彼の事を考えていたら、降りる駅に着いてしまった。 僕は今日、彼の気まぐれに付き合っただけ。 その気まぐれが、今までの人と違っただけ。 僕がやってる事は、いつもと変わらない。 そう自分に言い聞かせて、僕は家に向かった。