結局疲れちゃった。
僕の予定はとことんずれるなぁ。

何もかも僕の思い通りにはならない。


お金もらえたから良いけど。

良く見ないで貰ってきちゃったけど、いくらくれたんだろう。
僕のものじゃないから、いくらでも良いんだけど、
今日の僕はいくら分の価値があるのか、気になった。



歩きながら、僕は名刺とお金がはさんであるクリップを取って確認した。

…はっ?!


1万円札が5枚。


多すぎる。
彼はあれで満足できたのだろうか…?

そんなはずはないと思う。


お金が要る、そう話した僕に同情したに違いない。
僕なんかに同情して優しくしても、なんの得もないのに。
めんどくさいだけなのに。


だって僕は、いつだって寝ても覚めても、愛されたい、誰かの僕になりたい、そう思っているけど
実際は、誰にも懐きたくないし、信じたくない。

僕は僕以外の人間を毛嫌いしてる、と言っても決して過言では無い。