すっかり日付が変わってしまって、夜景も小さくなって来た頃にやっと車を動かした。
ずいぶん長い告白をして、最上級の告白を受けて…
最後に千尋さんは僕が欲しかった言葉をくれた。
『毎朝の、俺の味噌汁を作る係になってください。』
思わず笑ってしまったけど、千尋さんは朝僕が作った味噌汁を見ると嬉しそうにおかわりしてくれてた事を思い出して、嬉しくなった。
「はい。」
と返事をした。
僕と千尋さんは顔を見合わせて笑った。
だって、今までもそうだったから。
今さら改めて言う程の事でもないじゃんって…
千尋さんは、どうしてこんなに僕のツボを捉えてくれるのだろう。
理想なんてよく分かんなかったけど、千尋さんは僕の理想だと思う。
そして、いつしか心の中だけで言った言葉。
今度はちゃんと声にして伝えた。
ちーちゃん。
「僕を見つけてくれて、ありがとう。」