答えは、決まってる…


「拒否権はなし。」


だって僕と同じ願いだから…


「そんなの、要らない。ずっと。」


僕はお返しに、くっついたままの千尋さんの身体にこれ以上無理なくらい力いっぱい抱きついた。


「そんなに強く抱いても、ひとつになんてなれないよ?」


千尋さんは笑いながら言った。

ひとつ…


ひとつになったら、キスもぎゅうも出来ないでしょ?

そう僕が言えば、千尋さんはさらに笑うだけだった。



「そんなにしたいなら…」って千尋さんは何度も僕にキスしてくれた。



夜景をみに来たはずなのに…
僕たちは夜景に見られながら身体を重ねた。




こんなに満たされるって、もう無いと思う。
これ以上胸が締め付けられる感覚は感じられないと思える程の、最上級。