僕が黙って頷くと、千尋さんはそのまま続けた。


「俺女々しいと思うけど、一応男だから。」


女々しくなんてないよ?
僕の中の“男”は千尋さんしか居ないもん…


「ゆーきの事、愛してる。なかなか言えなくてごめん。」


軽々しく挨拶の様に言われる“愛してる”なんて求めてない。
言って欲しい時も、いくらでも待つよ?
重みのある“愛”だから意味があるんだと思うんだ。


「ゆーきはもう、俺の生活の中の一部で。俺そのものなんだ。」


僕は千尋さん…?
じゃあ千尋さんは僕になるのかな?


「全部魅せてよ、俺だけにさ。」


くさいセリフも、顔から火が出そう程の体温も…
僕が知ってる千尋さん全部すきって言ったら笑われるかな?


「どれだけ俺がゆーきでいっぱいか、伝えきれるレベルじゃないけど」


そんなの、僕だって同じ。



「はぁ…。本当に、どうしたら伝えきれるかな?わかんないけど」


千尋さん、そのいっぱいいっぱいな感じ、伝わってるからね?