毎日同じ事の繰り返し…

そういう生活に飽き飽きしてた僕も、千尋さんと一緒だと毎日が楽しくてたまらなく感じる。



千尋さんは、白黒だった僕の世界に色をくれた。
僕はどんどん千尋さんに彩られていく。



僕もバイトに出勤して、いつも通り。
元気になった僕を、誰よりも大袈裟に喜んでくれたのは店長だった。
涙を流して祝福してくれた店長。

あの日からちっとも変わらない。



ハルはというと、高校を卒業してPCプログラマーの資格を取ってその関係の会社に就職した。
本屋の仕事を手伝う事は無くなったけど、たまに顔を出しては仕事の話を楽しそうに話すハルは、僕の唯一の友達だ。



「今日は涼しいわねぇ。夜は冷えるから風邪ひかないようにね。」

なんて店長は未だに僕の体調を気遣ってくれる。



季節はもうすっかり秋になって、肌寒くなってきた。
長袖が不自然じゃないきせつになって、ほっとしている。



手首の自分で傷つけた無数の傷は、ほとんど分からないくらいになったけど、やっぱり深く切ってしまったところはみっともなく自己主張を続けてる。

……僕が生きた証。